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⑭新薬アコファイド
2013年に承認された新薬アコファイド。
これは機能性ディスペプシア患者のために開発されたお薬です。
処方には注意点があります。
・2年以内に胃カメラ検査を受けていること
・胃潰瘍やがんなどの病気がないこと
アコファイドの効果
人の体の中には、消化管(胃や腸)の運動を活発にするアセチルコリンという物質があります。このアセチルコリンを分解してしまうアセチルコリンエステラーゼという酵素の働きが
消化管の運動を阻害していると考えられています。
新薬アコファイドは、アセチルコリンエステラーゼの働きを抑え、消化管(胃や腸)の運動を促してくれます。
しかしみぞおち辺りの痛み(心窩部痛)や、みぞおち辺りの焼ける感じ(心窩部灼熱感)の症状には効果はありません。
食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感について効果を発揮してくれます。
アコファイドは効かない!?効果は?
ネットでアコファイドの存在を知ったとき、食欲不振に陥っていた私は「これこそ求めていた薬だ!」と思い、胃腸内科の先生に相談しました。
アコファイドの処方は先に書いたようにいろいろと縛りがあるため、それだけに何だか特別なお薬のような気もしていました。
だけど先生には
「効く人には効くけど、あまり効かないんだよね」
と言われてしまいました…。
何てことでしょう。
それでも私はアコファイドの効果を信じました。
いつものお薬の中に、追加された新薬アコファイド。
1日3回の服用が始まりました。
しかし…。
「これだ!」というような劇的効果は、やはり感じませんでした。
飲まないよりはいいのかな、というのが正直な感想です。
でも私は、何故かこのアコファイドへの信仰が強かったので、症状が酷くなったときは必ず飲むようにしていました。
機能性ディスペプシアの治療薬
前回の4コマ漫画「⑬機能性ディスペプシア診断」の記事で少し書きましたが、機能性ディスペプシアだと診断されたからと言って、処方されるお薬は特に変わりませんでした。
私が当時処方されていたお薬です。
まさに胃腸薬のフルコースですね。
消化管の運動機能を改善する薬は、最初ガナトンでしたが、漫画で描いたようにアコファイドに変わりました。
漢方についてはそのときの症状で変わりますが、六君子湯はずっと処方されていました。一番効果があったように思います。(これについても今後書きますね)
このように胃の不調で処方されるお薬も、機能性ディスペプシアの診断で処方されるお薬もほぼ変わりません。
個人差はありますが、機能性ディスペプシアの決定的な治療薬は、まだありません。
機能性ディスペプシアは自律神経の乱れ?
そもそも機能性ディスペプシアは自律神経が大きく影響しているとも言われています。
ストレスや加齢、不規則な生活などで乱れてしまった自立神経が消化管を刺激し、胃酸過多の状態となり、胃の機能低下を引き起こすと考えられています。
そして一度胃を壊してしまうと、元の状態に戻るのに時間がかかります。
回復傾向にあっても、少し無理をした食事(消化に悪い食事や多めの食事量)や、生活(ストレスや疲れ)などが重なると、あっという間に逆戻りしてしまうのが機能性ディスペプシアの厄介なところです。
機能性ディスペプシアは良くなったり悪くなったりを繰り返すんですよね。
機能ディスペプシア最近の様子
2021年10月現在。
私の機能性ディスペプシアの症状は、半年以上、ほぼありません。ときどきストレスを感じると吐き気のある日は起きますが、すぐに消失しています。
ただ、再発にはいつも脅えています。
自律神経を乱さないことが一番の予防につながると思うので、まだ試行錯誤中ではありますが、そんなことを心がけながら過ごしています。
今回は長々と機能性ディスペプシアの治療や、処方されたお薬を自分なりに調べてまとめてみました。
今後は機能性ディスペプシアに悩む日常を切り取って、同じ症状に苦しむ人の「あるある」や民間療法などを中心に記事にしていきたいと思います。
次回は、「⑮予定が立てられない」について書きます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。