㊷二日酔いの夫へ(機能性ディスペプシア闘病記)

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㊷二日酔いの夫へ

機能性ディスペプシアを発症してから、今まで当たり前のようにできていたあらゆる出来事を、とても困難に感じるようになっていた私。

胃の慢性的な不快症状のつらさは、経験した人でなければなかなか理解してくれません。

私の夫は優しい人ですが、さすがに毎日不調を訴えているとうんざりするのは分かっていたので、実は当時、具合の悪い自分を悟られないように過ごしていたりもしました…。

そんな中、ときどきやってくる夫の二日酔い。

「気持ち悪い」「何も食べたくない」はまさに機能性ディスペプシアと共通する症状です。こんなときこそ、機能性ディスペプシアのつらさを分かってもらう絶好のチャンスでした。

「えらいね」「がんばっているね」「つらいよね」と言ってもらいたかったわけではなく、ただただ分かってもらいたかったのです…。

 

きっと私は、心のどこかで機能性ディスペプシアであることを責められているように感じていたからかも知れません。

一緒に食事を愉しめないこと。

人に会うことや出掛けることを苦痛に思ってしまっていること。

いつも体調のことばかり案じて、行動を制限してしまっていること。

そんなふうに家族と楽しい時間を共有できない自分を恨めしく思っていました。

結局、自分を一番責めていたのは自分だったように思います。

だけど。

今できなくても、いつの日か、またできるようになるー。

今はできそうなことに取り組むだけで十分なのだと、当時の自分や機能性ディスペプシアに苦しむ人たちに伝えたいです。

まずは、自分に優しくなることを少しだけ心掛けてみることも大切かも知れません。



次回は「㊸高齢者の食事」について書きます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。