前半に引き続き、ブラッド・ピットファン歴20年以上の私が、ブラッド・ピットが魅力的なおすすめ映画10選(後半)をご紹介したいと思います。
前半の5選の記事はこちら。↓
セブン
あらすじ
デビット・フィンチャー監督のサスペンス・スリラーです。
キリスト教における7つの大罪の言葉が残された残忍な殺人現場。担当となったベテラン刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)が犯人捜しに執念を燃やします。
やっと容疑者が割り出せたとき、彼は途方もない計画を実行した後でした…。(1995年公開)
熱烈ファン目線の感想
初めて刑事役に挑んだブラピ。血気盛んで危なっかしい役柄ですが、拳銃片手に走り回る姿はフレッシュさにあふれています。
犯人を追うシーンではスタントなしに挑み、実際左手に怪我を負いながら撮影を続けたという作品への気迫が伝わってきます。
注目ポイントは、妻役のグウィネス・パルトロウとのシーンです。
本作をきっかけに交際するようになった2人。ブラピの片思いから始まりましたが、撮影の間は緊張して自分が愚かに思えたと後の取材で語っています。
恋したブラピの素顔を見ることができるので、照れくさそうな表情が見逃せません。
そして映画史に語り継がれることとなったラストシーン。完全なる犯罪を前に葛藤するブラピの姿に誰もが打ちのめされるでしょう。
ブラピ映画の中で、最も完成された傑作の1本です。
パルトロウとは婚約解消してしまいましたが、歴代彼女の中で一番お似合いだったなと思っています。
アド・アストラ
あらすじ
50代になったブラッド・ピットが初めて宇宙を舞台にしたSFドラマです。
地球外生命体の探索中に宇宙で消息を絶った父親。その16年後、父親の企てた計画が地球に危害を及ぼすと米軍本部から呼び出された主人公ロイ(ブラッド・ピット)は、父親を探すために宇宙に旅立ちます。
月→火星→海王星と太陽系を巡る壮大な旅で、自分の生き方を見つめ、自分の抱えていた問題の真実が見え始めてきました…。(2019年公開)
熱烈ファン目線の感想
宇宙で浮遊するブラピをカメラが追い続けていくので、まるでブラピと2人だけで宇宙旅行を体験しているような感覚になります。
これほどまでにブラピを独り占めできる映画はないかも知れません。
しかし主人公は心に傷を抱えているため、彼の彷徨う宇宙空間は闇と静けさに包まれています。そこに神秘的な美しさを放つ地球や、不気味なまでの巨大な木星、赤く輝き続ける火星など幻想的な宇宙が映し出され、観ている方もブラピと共に心が呼び覚まされていくでしょう。
年を重ねたブラピの“静の演技”が見ものです。
軍服や宇宙服を着た姿が新鮮でした!
ジョー・ブラックをよろしく
あらすじ
アンソニー・ホプキンスと共演したファンタスティックなラブストーリーです。
会社社長のビル(アンソニー・ホプキンス)の前に見知らぬ青年(ブラッド・ピット)が突然現われ、死期が近いことを知らせにきました。青年は人間の体を借りた死神でした。
寿命を知ったビルは、少しずつ死に支度を始めます。一方の死神は人間社会に興味を持ち、人間のふりをしながらビルと過ごしますが、やがてビルの娘( クレア・フォーラニ)に心惹かれていきます…。(1998年公開)
熱烈ファン目線の感想
タキシードを着たブラピのフォーマルな姿が神々しいですが、本作はどちらかと言うとカッコイイよりキュートなブラピが満載です。
人間たちが食事をしたり、会議をしたり、挨拶でキスをし合ったりするのを不思議そうに眺める死神役のブラピ。ピーナッツバターの美味しさに目を丸くしたり、恋する女性の視線に恥じらったりと、まるで少年のような表情を見せてくれます。
序盤では交通事故に遭う衝撃シーンに悲鳴を上げそうになりますが、そこから繰り広げられる死神と人間のロマンチックな恋物語は、贅沢なほどスイートな気分にさせてくれます。
当時、失恋後のブラピがクレア・フォーラニと恋に落ちるのではないかと冷や冷やしながら観ていました。
ワールド・ウォーZ
あらすじ
突如発生した謎のウイルスが人間をゾンビ化させ、世界は壊滅状態に陥っていました。妻と子を連れて混乱する街を彷徨う主人公ジェリー(ブラッド・ピット)。彼はかつて国連の捜査官として伝染病の調査を務めたことがあり、その経験から再び国連に呼び出され、ワクチン開発のための調査隊に同行することを命じられました。
ウイルスの謎を解明するため各国を巡ることになったジェリー。しかし次々と過酷な試練が待ち受けていました…。(2012年公開)
熱烈ファン目線の感想
パニック・ホラーというジャンルや、元国連の職員、さらには家族想いのヒーローといったこれまでと異なるテイストでの出演に困惑したファンも多いことでしょう。
それが功をなしたのか(?)、ブラピ映画の中で最もエンタメ性が高く最もヒットした作品となりました。
パンデミックの世界が舞台ですが、何故か無防備でアクションはさほど見受けられません。一般庶民と共に走り回るブラピですが、大衆に交じると存在が際立ち、スター映画らしい雰囲気が出ています。
面白いのは、ワクチン開発のために研究所で展開されるドタバタ劇です。あまりに予想外でコミカルに思えますが、これまで演じてきたブラピの役柄を思えば納得かも知れません!?
フューリー
あらすじ
戦車1台で300人のドイツ軍と戦う戦争アクションドラマです。
第二次世界大戦下のドイツ。戦闘に立つ「フューリー」と名付けられた戦車内には4人の米兵がいました。そこに副操縦士として新兵のノーマン(ローガン・ラーマン)が加わりますが、リーダー格のウォーダディ―(ブラッド・ピット)を始めとする猛者たちは、彼の経験不足や戦争の現実を見ようとしない新兵に厳しく当たります。
ようやく部隊同士の絆が深まり始めたとき、ドイツ軍の容赦ない攻撃にさらされました…。(2014年製作)
熱烈ファン目線の感想
数々の戦場を切り抜けてきたとされるベテラン軍人役を演じているブラピですが、性格は荒々しく、新兵を鍛えようとする様子は鬼軍曹にも見えなくもありません。
しかし誰より戦争の厳しさ、惨さを知る彼だからこそ、新兵を一人前に成長させようと熱くなっていることが分かります。戦場でも道徳観を失わず、悲劇を憂う表情に切なさが込み上がります。
新兵と親子にも似た関係を築く貫禄や、大勢の敵にも動じない勇敢さを渋みのある演技で魅せてくれます。
ブラピが本気で挑んだ反戦映画は、世界情勢が不安定な今だからこそ観たい1本です。
本物の戦車を使っているので、戦闘場面が息をのむほど迫力に満ちています。
ブラピの映画を振り返って
とにかくブラピは、クセがある役柄を演じているものが多いです。
それも連続殺人者や詐欺師、ジャンキーやチンピラ、冷徹な父親役などダークサイドな役柄が多かったりします。
でもそれは、デビュー当時「最もセクシーな男」としてもてはやされたブラピが正統派で売り出されることを嫌い、強烈な役を演じることで人々に個性的な印象を残そうとした結果なのだそうです。
正統派のブラピでファンになった(私のような)人からすると、困惑する作品も少なくありません。
もしかしたら「ダークサイドなブラピ映画10選」なんかも書けちゃうかもしれません(笑)。
だけど今回ご紹介した映画のブラピは、とびっきりの魅力を放っている作品ばかりなので、ぜひ参考になさってみてください♪