はてなブログ10周年特別お題「私が◯◯にハマる10の理由」
はてな10周年記念のお題に再び参加します。
今回は、私が「フランス映画にハマる10の理由」です。
ハリウッド映画にはないフランス映画の魅力について、自分なりに感じたことを洗い出してみました。
- ラストの余韻がすごい!
- 静かに泣ける
- 会話が哲学的
- ミニシアターで公開される
- リアルの追求
- 恋愛要素が絡む
- おしゃれな気分になる
- フランス女性がカッコいい
- フランス語が心地よい
- ネガティブ思考が共感できる
ラストの余韻がすごい!
フランス映画がキレイに完結することはめったにありません。
その先が観たかったのに、そんなフラストレーションを抱えながらエンドクレジットを眺める人も多いかも知れません。
しかし結末を鑑賞者に委ねたことで、その分主観に浸ることができます。答えのない答えを探す時間こそ、フランス映画の最大の醍醐味だと思っています。
静かに泣ける
フランス映画は起承転結があまりなくストーリーが淡々と進みます。演技も抑えめなので登場人物の心理が見えにくところがありますが、実は何気ないしぐさや言葉に観念的なものが隠されているのに気付ける瞬間があります。
そんなときは思いっきり泣けるというよりは、心に染み入った涙が静かに零れていきます。
会話が哲学的
フランス映画は意味があるのか、ないのか分からない謎めいた会話劇がつきものです。時に主人公の心の声を拾い続けることもあります。
独自の美学や思想の語らいを見ていると、映画というよりは小説を読んでいるような感覚にもなっていきます。
また形容も表現豊かで詩的なものを感じます。語彙の豊富なフランス語だからこそ繊細な言葉が紡ぎ出され、彼らが熱く語る哲学に魅了されます。
ミニシアターで公開される
フランス映画は大衆向けではないため、大抵ミニシアター(単館系映画館)で公開されます。劇場には、そこでしか観ることのできない作品を求めたコアなファンが集り、独特な空気感を感じながら鑑賞することができます。
私がかつてフランス映画をよく観ていた映画館は、「シャンテ・シネ 日比谷」でした。
今はシネコンになってしまいましたが、当時フランス映画特集をよく上映していたのでお気に入りの映画館でもありました。
ミニシアターという場所で、フランス映画の思い出が根付いている人も多いと思います。
リアルの追求
フランス映画は社会問題を見つめさせるようなメッセージが込められています。
どちらかと言えばマイノリティな人たちに焦点を当て、彼らの生きづらさや悲劇を描写します。
『アメリ』のような可愛らしい作品もありますが、基本的にファンタジーやホラーなどの非現実的な作品はあまり観られません。
主軸となるのは濃密な人間ドラマで、どこか退廃的で狂気が絡んだものを感じます。しかし人間の本質を炙り出すようなリアルな描写が魂に響き渡ります。
恋愛要素が絡む
恋愛大国のフランス。
映画でもほぼ確実にラブストーリーが絡んできます。
年代や性別を問わず、プラトニックな愛や溺れた愛、湾曲した愛や禁断の愛など様々な愛を切り取り、どれもタブー視しません。
フランス社会は多様性を尊重するので、早いうちからLGBT問題も映画に取り入れてきました。時に過激で大胆すぎるものがありますが、人を愛すことに罪が無いことや、愛こそ人生であることを謳っているように見えます。
その愛はとても情熱的で眩ゆいものに映り込んでいきます。
おしゃれな気分になる
フランスの芸術や文化は、とても洗練されたものを感じます。
街並みやファッションはもちろん、部屋の色合いやさり気なく置かれた絵やオブジェ、ヴィンテージ家具などどれも心惹かれます。またそこで暮らす彼らの自由な生き方に優雅さも感じられ、憧れが募ります。
そんなフランス映画に入り込んだ後は、おしゃれな時間を過ごしたような気分を味わえます。
フランス女性がカッコいい
フランス映画に出てくる女性たちは自尊心が高く、人に媚びることはありません。いつでも自分の信念を貫くことを大切にしているので、倫理観を問うような展開に驚くこともあります。
女流作家マルグリット・デュラスの実話を描いた映画『あなたはまだ帰ってこない』は、それを象徴するような物語でした。
フランス女性の潔い生き方がフランス映画の上質な魅力ともなっています。
フランス語が心地よい
フランス語は世界一美しい言語とも言われています。
抑揚の少ない滑らかな響きは耳心地が良く、いつまでも聴いていたいと思わせます。声のトーンも絶妙で、ささやくような優しさを感じられます。
フランス語の美しい発音が、フランス映画をよりロマンチックに彩っているように思います。
ネガティブ思考が共感できる
フランス映画を観ていると、コメディ作品以外は物憂げな表情をしている主人公が多く陰鬱な雰囲気が漂います。
恋愛に開放的で我流を貫くフランス人ですが、悲観主義な一面も多く見られます。
起きてもいない未来を案じたり、相手の心理を勝手に推測したりして、自暴自棄になる姿をとらえていくのも特徴的です。
しかしそんな彼らの負の連鎖に深く共感してしまうのは、同じく悲観主義の自分の気質と似たものを感じるからかも知れません。
まとめ
フランス映画は難解で退屈なイメージがあります。
実際そんな映画があることは否定できませんが、でも何故か鑑賞後、格別な気持ちに満たされることがあります。
今回フランス映画の特徴や魅力を記事にしたことで、その答えが分かったように思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。