10月といったらハロウィン!
おうち時間でハロウィンをもっと楽しみたいとき、映画は何より気分を盛り上げてくれますよね。
ハロウィン映画はいろいろありますが、中でも私が大好きなティム・バートン監督はハロウィン向けな作品を多く送り出しています。
ティム・バートンと言えば、独創的でちょっと不気味ですが、夢仕掛けのストーリーは未知なるファンタジー世界へと誘ってくれます。
今回は、そんなティム・バートン作品の中から、子供と一緒に楽しめるハロウィンに打ってつけな映画5本をご紹介します。
ぜひおうちハロウィンを楽しんでみて下さい。
ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
1993年製作/76分/アメリカ
<あらすじ>
ハロウィンタウンの人気者ジャックが、ツリーの扉を開けた瞬間、クリスマスカラーの色鮮やかな町を目の当たりにします。そこは楽しさと喜びで溢れたクリスマスタウンでした。見たことのない世界にすっかり魅せられたジャックは、ハロウィン風クリスマスを演出しようと奮闘しますが…。
<見どころ>
大人から子供まで楽しめるハロウィンとクリスマスを掛け合わせた本作は、今から28年前に製作されました。
当時の最新技術を駆使して作られたストップモーションアニメですが、今観ると手作り感が味わい深くノスタルジックな雰囲気が漂っています。
小さな子供が見たら「ちょっと怖い」と薄気味悪さも感じるかも知れません。そもそもハロウィンタウンはスリル大好きな奇人が集っているので、異様な空気に満ちています。
それでもこの映画が陽気なのは、ジャックの「みんなを喜ばせたい!」という無邪気な探求心がモチーフになっているところでしょう。
手足がひょろっと長く、タキシードを着た骸骨顔のジャックは、表情や感情が豊かで生き生きとした姿で駆け回ります。
最悪の事態を招いてしまうジャックですが、彼の胸の内が歌に込められ、全体的にハートフルな仕上がりになっています。
どこか退廃的でありながらも、楽しく奇妙なストーリーは、今でも多くのファンの間で語り継がれる名作です。
ハロウィンの特別な夜に、楽しみたい1本です。

ディズニーランドのホーンテッドマンションでジャックを知っていたから、怖くなかったよ
チャーリーとチョコレート工場
2005年製作/115分/アメリカ
<あらすじ>
チョコレート工場に招待された幸運な5人の子供たち。扉を開けた瞬間、チョコレートの芳醇な香りに満ちたカラフルで幻想的な空間が待ち受けていました。
案内人は工場長ウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)。子供たちをにこやかに歓迎しながらもときどき毒づいたりし、見た目も中身も一風変わっています。実はウィリーが密かな計画を企てていたことに誰も知る由もありませんでした…。
<見どころ>
ストーリーの要となるのが工場長ウィリーです。
彼の言動がとにかくおかしく、良い人なのか悪い人なのか、観ていると微妙すぎて戸惑うかも知れません。
そんなウィリーは子供時代、ハロウィンでチョコレートに魅せられたのをきっかけに大きなチョコレート工場を作ることになったのです。しかしふっと挟み込まれる彼の子供時代の思い出が苦々しく、家族に対してトラウマを抱えているのが分かります。
一方、招待された子供たちは主人公のチャーリー以外は皆したたかで、大人を見下しています。その傲慢さに見合う罰が、ウンパ・ルンパの歌と共に大きな見せ場となっていきます。ある意味、ティム・バートン監督が子供たちへ警告を鳴らしているとも言えるべき展開かも知れません。
チョコレート工場の内部では、大きなチョコレート川のある庭園があります。草や植物、モニュメント等はすべてチョコレートで出来ているという設定になっていますが、何と実際もパティシェがチョコレートで作ったというから驚きです。
ナッツを仕分けるリスも、半年調教した本物のリスです。
随所にティム・バートン監督がこだわった世界観を存分に堪能することができます。
ハロウィンの季節に、心躍らせながら親子で楽しみたい1本です。

主人公のチャーリーが家族思いで感動したよ
コープスブライド
2005年製作/77分/イギリス
<あらすじ>
気弱だけど優しい主人公ビクターが結婚前夜の森の中、ひょんなことからコープスブライド(死体の花嫁)、エミリーと出会います。プロポーズされたと勘違いしたエミリーは、ビクターを死者の世界に連れていき、結婚式を挙げようとしますが…。
<見どころ>
死者の世界は最初こそ不気味で、オカルト的な印象を持つかもしれません。
骨がポキポキ折れたり、目玉が飛び出たり、体が真っ二つに分かれたりと視覚的に遊び放題で、ティム・バートン監督らしい奇抜さに溢れかえっています。
陰鬱なイメージの死者の世界ですが、そこの死人たちは晴れやかに歌って暮らし、何もかも吹っ切れたように満たされていました。
色見のない映像が一転、カラフルで可愛らしい世界が広がります。
それと対比するように、生者の人々は金や名誉に執着し、おぞましい顔を覗かせて暮らしています。
そのせいか、生者と死者の間を行き来する主人公やエミリーのピュアさが引き立ち、とびっきり魅力的なキャラクターへと映り込みます。
全体的にストーリーはおどろおどろしさが滲み出ていますが、ミュージカル仕立てなので子供と一緒に楽します。
異形なものへの愛に寄り添う、ティム・バートン監督ならではの心温まるラストが見逃せません。

怖いシーンもあったけど、クモがお裁縫してくれるところが面白かったよ。

ジョニー・デップの気弱な主人公を演じた声の出演も見どころです。
シザーハンズ
1990年製作/105分/アメリカ
<あらすじ>
孤独な老発明家によって作り出された人造人間のエドワード(ジョニー・デップ)。もう少しで完成というところで老発明家は急死し、両手がハサミのまま置き去りにされてしまいました。
そんな不気味な姿をしたエドワードですが、キム(ウィノナ・ライダー)と出会ったことで自分の居場所を見つけます。キムもエドワードの純粋で心優しい性格に惹かれていきますが、人造人間に嫌悪感を持つ者たちがエドワードに忍び寄り…。
<見どころ>
ティム・バートン監督とジョニー・デップという黄金コンビが誕生した記念すべき作品です。
ティム・バートンのオリジナル感あふれる映像センスが光り、ダークファンタジーならではの奇妙でメルヘンチックな世界が見物です。
カラフルな家並み、雪の舞い散る幻想観、エドワードが庭木の剪定や氷の像を完成させたときに見る風景の明るさや美しさに、思わずうっとりします。
特殊メイクを施したエドワードを演じるジョニー・デップは、物憂げな表情やぎこちない動きで人造人間の悲壮感を漂わせています。
今や大スターとなったジョニーデップですが、当時の垢ぬけない純朴さがエドワードと重なり、作品をより清らかなものに仕上げています。
儚くも美しいラブストーリーは、子供心にも大きな感動を与えてくれます。

エドワードは、ハロウィンで仮装されたりもしますね。
アリス・イン・ワンダーランド
2010年製作/109分/アメリカ
<あらすじ>
「不思議の国のアリス」から13年後のストーリーで、19歳になったアリスが再びワンダーランドに迷い込みます。今起きていることは子供の時から見続けている悪い夢だと信じ、
赤の女王と決闘に挑むことになりますが…。
<見どころ>
大人になったアリスが主人公なので、子供だった頃の好奇心旺盛さや冒険心がありません。
自分がワンダーランドの救世主になることを拒むアリスの等身大な姿は、これまでと違った親近感を持てます。
かつて「不思議な国のアリス」で登場した消える猫や白ウサギ、青虫やマッドハッター(ジョニー・デップ)達も健在で、ストーリーを知っている人はワクワクすることでしょう。
何より面白いのが、赤の女王(ヘレナ・ボナム・カーター)です。
頭でっかちで奇抜な風貌や、悪巧みな表情、滑稽な動作はヘンテコ感たっぷり。暴君ぶりを発揮していますが、どこか哀れさを感じてしまうところはティム・バートンらしい味付けを滲ませています。
そして目を見張るほど色鮮やかなワンダーランドの世界。
この可愛く幻想的なキラキラ感は、大人も子供も魅惑的で高揚感に包まれていきます。
赤と白の女王の決戦も壮大感あふれています。
ダークさは控えめにしてあるので、これまでティム・バートン作品に「怖さ」を感じてしまう人も安心して楽しめる作品です。
ハロウィンの夜に、ファンタジックな世界にぜひ酔い痴れてみて下さい。

マッドハッターのダンスが面白かったよ。
こちらもおススメ!
ティムバートン作品以外にも家族で楽しめるハロウィンおススメ映画があります!
こちらでは映画を観ながら英語教育を取り入れているTwinklさんの記事です。
多くのジャンルの中から11作品をご紹介しているので、ぜひお子さんと一緒に楽しいハロウィン映画を見つけてみて下さい♪
https://www.twinkl.jp/blog/halloween-theme-movie-for-families-infographic